Fuji Art Festival 2026
出展アーティストParticipating Artists
それぞれのまなざしと手から生まれた表現が、富士山をめぐる土地の記憶、歴史、暮らしと出会います。
45 ARTISTS
About the Artists
多様な素材、技法、経験を持つ45名の作家たち。
作品写真とともに、制作の背景や富士山芸術祭へ寄せる想いをご紹介します。プロフィール情報は各作家から提出された資料をもとに、ウェブ掲載用に編集しています。
浅川 洋
ASAKAWA Yoh
山梨県生まれ。1981年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。消滅と再生をくり返すさまざまな現象。その記憶をたぐりよせ、繋がることが、ひとつの結晶となることを願いながら制作している。
今アートは、さまざまな関係の中で多様な世界と結びつき表現されています。富士山と山梨県の歴史とアートを同時に体感できるこの芸術祭を、多くの方に楽しんでいただきたいです。
雨宮弥太郎
AMEMIYA YATARO
東京藝術大学で彫刻を学ぶ。元禄年間より続く硯制作の伝統を重んじながら、硯に向かうことを禅の石庭に瞑想することと捉え、自分の内面と向き合う「精神の器」として現代彫刻の可能性を追求。硯の在り方を拡大したインスタレーションにも取り組む。
山梨の豊かな自然を堪能しながら会場を巡り、土地に根差した歴史と産品とともに心を洗い、作品のエネルギーで身も心も元気になっていただきたいと思います。
石田泰道
ISHIDA Taido
1968年山梨県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科修了。2009年、108体の「繭玉」オブジェとフォッサマグナ往還1000kmの旅に出る。自身が紡錘形オブジェに乗り川を漂流するなど表現を展開し、2016年からは「花」をテーマに制作。曹洞宗南向山海禅寺住職。
実行委員会代表として、そして一人の作家として、山梨の歴史や文化、雄大な自然の魅力をアートという形で紡ぎ出したい。地域に根ざした表現だからこそ伝えられるものがあると信じています。
伊東正次
MASATSUGU ITO
日本画家・日展会員・一般社団法人ART JAPAN和SOCIETY代表理事。多摩美術大学で加山又造、米谷清和に学ぶ。樹木や花をテーマに襖絵を描き、古民家や寺社での展示、音楽・茶・日本舞踊・能楽など他分野との協働を通して、日本画を生活に身近な場所へ届ける活動を続ける。
アートを人々の生活の身近なところに置きたいという思いから、2022年に富士山芸術祭の活動を開始しました。4年ぶりの開催となる2026年も、アートを生活の中で身近に楽しんでいただければと思います。
岩﨑永人
Iwasaki Nagato
山梨生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業。1993年から流木による人体像の制作を開始。富士川河口や駿河湾に漂着した木片を、釘やビスを用いず自然素材で接合する《Kawagi》のトルソ連作を制作し、国内外の美術館や大地の芸術祭などで発表。現在は畑仕事と平面作品に取り組む。
上田葉介
Yosuke Ueda
1960年甲府市生まれ。多摩美術大学大学院絵画専攻修了。ローマとヴェネチアのアカデミアに留学後、個展を中心に作品を発表。色、形、筆致の動きによる抽象絵画を通して、絵の本質的な問題と表現の可能性を探究している。
出身地・山梨で参加できることを嬉しく思います。各地の魅力と先人の偉業、土地で営まれてきた生活・産業・文化を知り、自分の絵がこの土地と文化の中でどう見えるか確かめたいです。
大久保信子
NOBUKO OKUBO
「日本美を世界に」を掲げ、海外公募を中心に活動する日本画家。春日部の風景や空、古くから伝わる伝説・伝承からイメージを膨らませ、叙情的な作品を展開する。サロン・ドートンヌに5年連続入選。2024年、春日部市役所新庁舎への作品寄贈により紺綬褒章受章。
大塚 真
Ohtsuka Makoto
1983年神奈川県相模原市生まれ。昭和鉄道高等学校卒業後、鉄道員として働きながら鉄道写真を撮り始める。2020年にNPO法人春日部鉄道写真館を設立。現在は全国の第三セクター鉄道を訪ね、報道・取材活動を通じてその魅力を写真で発信している。
大寄智彦
OHYORI TOMOHIKO
100年を超える伝統工芸・甲州水晶貴石細工の技術を、祖父の代から三代にわたり継承。甲州水晶貴石細工伝統工芸士と山梨県知事認定ジュエリーマスターを当時最年少で取得し、美術工芸品から日常に寄り添うジュエリーまで、天然石の魅力を生かした作品を制作する。
歴史ある岳麓翠苑の建築空間と、100年以上続く伝統工芸の技術が融合する作品を発表したいと思います。多様な分野の作家から刺激を受け、今後の活動の糧にしたいです。
岡本直浩
Naohiro Okamoto
1984年山梨市生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。「百々」の銘で根付を制作するほか、2018年には甲府空襲で焼失した木喰仏の復元に取り組む。2025年、第12回ゴールデン根付アワーズ優秀賞。桃農家としても自然と向き合う。
桃畑から見える富士山とともに農作業を続けてきました。長い年月を経て成長した木を新たな形へ彫り変えることで、自然とのつながりを表現します。
開発好明
Yoshiaki KAIHATSU
1966年山梨県生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了。観客参加型の作品を中心に、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展や越後妻有大地の芸術祭などで発表。2024年に大規模個展「ART IS LIVE」を開催し、2025年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。
多くの人の情熱が注ぎ込まれた芸術祭の雰囲気に胸を打たれました。作品を鑑賞するだけでなく、自分自身もエネルギーに満ちた空間へ飛び込み、一緒に参加して楽しみたいと思います。
柏原恵美
KASHIWABARA Emi
武蔵野美術大学卒業。東京・山梨を拠点に国内外で個展・グループ展を開催。布や衣服、塗り重ねた絵具など「表層」をテーマに、触れる前に立ち現れる気配や関係性、言葉にならないコミュニケーションの瞬間を多様な表現で探究する。
「生きる」をテーマに、土地に息づく歴史や伝統に触れながら制作できることを嬉しく思います。人と土地の気配や記憶を感じ取り、表現に重ね、地域とアートを結ぶ場に貢献できれば幸いです。
加藤良次
KATOH Ryohji
1957年浜松市生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。染色を軸に国内外で個展と国際展への出品を重ねる。JTC日本テキスタイルカウンシル代表理事を歴任し、奈良県五條市の赤根染めプロジェクトにも参画。2024年より横浜美術大学学長。
富士山という文化的磁場と、土地の歴史や記憶に向き合います。偉人ゆかりの空間で作品を発表することで、作品と場所、鑑賞者との新たな対話が生まれることを期待しています。
加山総子
Minako KAYAMA
女子美術大学卒業、東京学芸大学大学院修了。日本彫刻会の日彫賞、白日会の白日賞・準会員奨励賞、日展特選、山梨美術協会の土屋賞などを受賞。2026年に山梨美術協会会員へ推挙された。
かねおやあつし
Atsushi KANEOYA
かぎ針編みで立体作品を制作。アニミズムの思想を手がかりに、目に見えない存在が形を持って現れる「化身」を意味する《Avatar》シリーズを展開する。作品を、目に見えない存在にとっての依代、いわば着ぐるみとして捉えている。
土地に刻まれた記憶や精神性、人の営みにアートを通して触れるという考えに共感しています。生きた場所で空間と作品の気配が響き合い、土地と人が静かにつながる時間を生み出したいです。
北川 純
Kitagawa Jun
1965年愛知県生まれ。多摩美術大学デザイン科卒業後、現在は山梨県在住。シルクスクリーンによるTシャツ制作を起点に現代美術へ。若い頃の「エロとギャグ」から、近年は「生と死」、もとい「性と死」を主題に、ユーモアを携えて制作を続ける。
人生を逆算する時期を迎え、結末をいかに軽やかに幕引きできるか思案する中で訪れた出品の機会。アートという名目で日々の思惑を実験してみたいと思います。
古賀葉月
koga haduki
山梨県在住。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。東京国際空港での勤務を通して、深い空、雨と晴れの境目、気圧の谷を体験する。2024年から山梨県で作品制作を始め、長野・山梨で個展やグループ展を開催している。
小林文香
KOBAYASHI Ayaka
山梨県出身・在住。女子美術大学大学院修了。墨で摺られた独自の抽象木版画は、細やかな彫りのタッチで光を表現する。同時に闇を描くことで、作品に深みと瞑想を誘う余白を生み出し、平面から空間を使ったインスタレーションへ表現を広げる。
地元山梨で、人々が芸術に触れるきっかけになれたらと思います。非日常に触れることで価値観が揺らぎ、日常を見る視点から少しずれるような体験を届けたいです。
齊藤 翔
Sho SAITO
「存在」をテーマに彫刻やインスタレーションを発表する。作品はいわば「本物のような偽物」。近づけばただの「もの」でも、空間の中でふと「そこにいる」と感じることがある。そのわずかな知覚のずれを引き出し、「もの」が気配をまとい存在へ変わる瞬間を探っている。
齋藤勇介
saito yusuke
土、鉄、火を作品の重要な組成要素とする。太古から人間とともにある三つのエレメントを、人間と地球、創造と生活の関係を生み出す可能性として捉える。効率化が加速する現代で、忘れかけている感覚を叩き起こすように、身体性を大切に制作している。
阪本トクロウ
SAKAMOTO TOKURO
1975年山梨県生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。中心が空洞である「中空」をテーマに制作する。作品が何かを主張して迫るのではなく、鑑賞者を絵の中へ引き込み、空間に漂う一瞬の「無」または「永遠」を感じられる状態を目指す。
佐藤正和重孝
Sato Seiwashigeyoshi
甲虫をモチーフに活動する石彫家。全国の画廊・美術館で作品を発表するほか、多摩動物公園、鎌倉建長寺、東京藝術大学校舎内など屋外設置作品も多い。精緻な甲虫の形と向き合い、空間・質感・量・曲線・迫力・印象・素材を通して、彫刻としての真実を追求する。
山梨で制作して約20年。家からもアトリエからも富士山が見えます。何もないところに作品を出現させ、それぞれが何かを指し示す、そんな体験になればと願っています。
須田悦弘
SUDA YOSHIHIRO
1969年山梨県生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。精緻な花や草を木彫でつくり、それらを思いがけない場所に設置して空間全体をインスタレーションとする作品で知られる。国内外の主要美術館で個展を開催し、作品も多数収蔵されている。
髙木健一
takagi ken ichi
1976年富士市生まれ。創形美術専門学校卒業。ギャラリーなつか、富士芸術村、フェルケール博物館などで個展を開催。2019年、紙のアートフェスティバル大賞個展を紙のアートミュージアムで開催し、紙をめぐる表現を継続している。
静岡県から参加します。山梨の土地や文化、人とアートを通して交流できることを楽しみにしています。「遠く離れていても私たちは地球を通して繋がっている」をテーマに制作しました。
多田朱利
Aketoshi Tada
カナダで建築とCGを学び、建築CGとプロジェクションマッピングを手がける。一級建築士事務所ATA企画のCGチームを率い、近年は八ヶ岳を拠点に気功を基盤としたウェルネス事業にも取り組む。映像と気という二つの軸を重ね、土地の呼吸を光と音で表現する。
棚町宜弘
YOSHIHIRO TANAMACHI
多摩美術大学大学院絵画専攻修了。日展準会員、新日春会会員。青垣2001年日本画展兵庫県教育委員会賞、改組新日展特選などを受賞。日本各地を旅し、現場の空気を五感で味わいながら制作し、各地の美術館や百貨店で発表している。
山梨市根津記念館で、偉人・根津嘉一郎の功績を称え、ゆかりの美術作品を展示する「根津嘉一郎の功績と美術展」を開催し、当地への関心につなげます。
中田ナオト
NAKADA Naoto
1973年愛知県生まれ。名古屋芸術大学デザイン科卒業、多摩美術大学大学院美術研究科修了。東京と名古屋を拠点に活動する。何気ない日常に目を向け、世界や社会を再認識し、生きていることを実感するため、衝動的に浮かぶ断片を心と体と頭で実践し紡いでいる。
中込 龢
nakagomi kazu
1953年山梨県八代町生まれ。本名・和彦、雅号・和風/春蕩。書を明石春浦・中込樂艸、篆刻を關正人・笠井雋堂、漢詩を中込斐山に学ぶ。毎日書道展会員、封山印会同人、山梨篆刻協会副理事長、蕩墨書道会代表。書道・篆刻の指導、機関誌発行、個展開催、著述を続ける。
中込靖成
Nakagomi Yasunari
1957年山梨県生まれ。東京造形大学絵画科卒業。日本、米国、イタリアを拠点に活動する。代表作《Landscape》では、山梨の原風景や海外滞在の経験から、記憶と内面が交差する「内的風景」を描く。文化庁在外研修を経て、国際作家交流展の主催にも取り組む。
2023年、ベスビオ火山の麓での個展を機に初めて富士をテーマに制作しました。山頂ではなく「麓に住む共通点」へ視点を置き、麓の豊かさを描いた連作を構築しました。
服部泰一
hattori yasukazu
1969年愛知県生まれ。名古屋芸術大学絵画科日本画専攻卒業。日春展、日展への入選を重ね、2017年に日展特選。ギャラリーでの個展のほか、2022年「日本画のゆくえ」展に出品。現在、日展会友。
長谷川 創
Hasegawa Hajime
山梨市在住。金属造形を通して、素材からどのような形が生まれるか、色をどう取り入れるか、他素材とどう組み合わせるかを探究する。展示テーマやコンセプトから自分なりの解を導き出しながら、金属の新たな表情をつくり出す。
展示会場の旧二葉屋酒造は、酒を造るだけでなく人々が集う地域コミュニティの核でした。そんな「集う」ことが象徴的な空間にふさわしい作品をつくりたいと思います。
hellowakana
hellowakana
自身が暮らしてきた環境に含まれる装飾や幼少期の体験から、「自分を捕まえる罠」を仕掛け、幼い自分を誘き寄せるように制作する。純粋で型破りな感情へ大人になった自分が寄り添い、忘れていた記憶や想像の世界を作品として立ち上げる。
生きるとは、日々の小さな幸せを見つめること。この作品が、自分を支えてくれているささやかな愛や、自分らしくいられる日々について思いを巡らせるきっかけになれば幸いです。
廣島有華
Hiroshima Yuka
2003年山梨県南アルプス市生まれ。女子美術大学大学院在学中。湿度・温度・明度で移ろう空気感や、異なる生態が侵食し合う自然環境を「変化する風景」として描く。山梨の記憶を辿りながら、見る人それぞれの記憶や感覚とも重なる風景画を目指す。
地元山梨で参加できることを嬉しく思います。作品を見ることが、普段何気なく接している風景や土地に根づく気配、文化へあらためて意識を向けるきっかけとなれば幸いです。
深沢朝実
Fukasawa Azami
8歳頃にテレビで見た落語の紙切りに感動し、独学で紙切りを始める。高校時代からカッターを使った切り絵へ進み、現在は動植物を主なモチーフに、紙の温かな素材感と鋭い切り込みを生かして「生きることの自然体」を表現する。
生まれも育ちも山梨の私にとって、富士山は優しく大きな存在です。富士山の歴史と未来を紡ぐ芸術祭に関われることを心より嬉しく思い、良い作品を展示できるよう取り組みます。
丸山純子
Junko Maruyama
山梨県出身。立命館大学で環境と経済、ニューヨーク市立大学ハンター校で彫刻を学ぶ。生命、身体、境界、循環をキーワードに、身の回りの物や廃材、見過ごされがちな存在を集めて組み直し、無機質と有機質のあわいに生命を探る。国内外で活動。
玲奈
Rena
山梨県甲府市出身。4歳から書に親しみ、現在も書道を学び続ける。「日本の精神性」と「言葉の美しさ」を大切に、国内外で書道パフォーマンス、墨アート制作、ワークショップを展開。伝統的な書や墨に独自の感性を吹き込み、文字とアートの新たな可能性を探究する。
生まれ育った山梨で出展できることを嬉しく思います。美しいだけでなく活火山でもある富士山にちなみ、沸々と湧き上がる鼓動や命を感じられる作品を目指しました。
若林克友
wakabayashi katsutomo
木を主な素材に彫刻を制作。年輪や割れ、歪みの中に、木が生きてきた環境や長い時間の痕跡を見る。社会や自然との関係の中で抱く問いをものづくりで形にし、人の心を動かし考えるきっかけとなる作品を目指し、森・暮らし・社会の健やかな循環を探る。
2022年に続く2回目の参加です。制作に加え、スナンタ製作所と中富別棟の会場運営にも関わります。アートを通して山梨の魅力を再発見し、人・地域・自然の新たなつながりを生み出したいです。
渡邉一仁
WATANABE KAZUHITO
子どもの頃から、見たり聞いたりした時に感じたものを思い浮かべ、自分だけの物語を想像することが好きだった。頭の中にある映画館を見るように想像世界へ浸り、日常で感じ取る想像力をかき立てる感覚を、作品を通して表現し続けている。
歴史的建造物や使われていた物が持つ記憶や意識を、自分の経験を生かした芸術作品というメッセージで発信したい。芸術祭のさらなる発展と、自分自身の学びにつなげたいと思います。
渡辺貴子
WATANABE TAKAKO
英国のBath College of Higher Education(現Bath Spa University)3D Design Ceramicsコース卒業。1999年より個展やグループ展で活動する。日常の風景や何でもないこと、ふいに訪れる記憶の断片を陶のオブジェにし、物語が生まれるような未知の世界を楽しみながら制作する。









































































































































































































